お ゆきの日々

     秋 田・八幡平の山懐

折々 の日誌】  素晴らしい復元力

  
 2010/05/19

 このところ山菜パーティーの準備で時間を見つけては山菜採りに出歩く毎日です。
今日も昼食を済ませて直ぐ2人で裏の山に出かけました。
のっけから杉林の中の急な斜面の直登です。
私は昔から登りが大の苦手、まして長い冬の間の運動不足がたたった身体は全く思うように動いてくれません。雪解けから突然の春の到来、体が付いていくのに必死です。
山菜採りは大好きで毎日のように歩き回っていますが、いつも夢遊病者のようにフラフラとよろけながらの歩き方です。
登りも同じ、ただきつい登りの今日のような日はとに角必死にそばにある枝を掴み掴み、夢中でがむしゃらに登ります。
そんな合間合間にもお目当ての物を見つけてはしっかり採り貯めて進んでいる自分にちょっと感動!です。
ただの登山だけなら私には無理でも、そこに食べられる山菜やきのこがあると思うだけで俄然気力が増してしまうタイプかもしれない食料調達係りの私です。

 さて上りきった場所は「みずなら」の大木が立ち並ぶ素晴らしいところです。
その横がバブル景気最後の頃ルフ場に開発されてしまったのですが、すでにバブルの崩壊が始まり、レストハウスの完成を見た時点でその親会社が倒産に至りました。
以来一度も使われることなく建物は朽ち果て今日に至りました。
開発された当時、素晴らしかった大地の無残に変わり果てた姿に胸を痛めました。
あれから放置されたまま14年、久しぶりに行くと数年前は綺麗に刈られていた芝生が草薮になり、今はもうススキの原と、林に近い状態のところにまで変わっていました。
以前はわらび採りにみんなが通った歩き易かった道も、通る人が居なくなってトゲの強いニセアカシアや樺系の木、ノイバラなど、そんな中にコシアブラまで無数に加わっていました。
予想を越えるあまりにも早い自然の復元力に驚ろかされ、その逞しさに勇気付けられる思いでした。
この分でいくと、あと数年もして木々の種類も変わり林も落ち着けば、以前のようにわらびも出てくるかも知れないな、と楽しい想像をしてしまいます。
そんな時が来てもまだ充分に歩き回れる身体でいないと。

                                
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