おゆきの日々

  今どきこれって贅沢かもしれない?そんな何気な~生活の日々、そして常識と非常識の逆転もあり?の日々

折々の日誌 >この辺でよく作られる小正月料理


2016.1.19

今日は日本列島大荒れの1日だったようですね。
昨日も都会としては思いがけない大雪に、至る所交通がマヒして大変だったようですし、やっと真冬らしい寒さがやってきました。
これまでも雪が少ないとは言いながらも、切れることなく夫は毎日除雪作業に精を出していましたが、この2日間は久々に例年通りの大雪に全身真っ白になっていました。

明けたと思った先から正月もあっという間にどんどん遠ざかっていく感じですね。
小寒も過ぎ、小正月を迎え、もう少しで大寒を迎えようとしています。
寒さはここ1週間余りが峠になってくれないかな~と、あと少しの辛抱と思っています。

私は寒い日々は1~2週間全く外に出ない日も珍しくありません。お勤めや都会の方たちからしたら信じられないかも知れませんね。
人にも会わず2人だけの毎日に耐えられない方もあるかも知れませんが、私たち両方とも家の中で何かをしている方が好きなタイプですから、さほど苦にはなりません。
雪の中の長い休みの日でもやることは沢山あって、時間ってすぐたってしまうもんだ、といつも感じています。

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さて今日はこの辺でよく作られる小正月料理をご紹介したいと思います。
秋田~青森地方にかけて作られる「けの汁」という郷土料理です。(きゃの汁とも)
根菜類と山菜が中心の具沢山の汁で、日持ちがするので鍋いっぱいに沢山作っておきます。
それによってお正月忙しく動き回っていた女性たちがゆっくり休める日になるので、別名おんな正月とも言われています。
家庭により入れる具材や味付けは少し異なりますが、根菜類と山菜が中心の味噌味はほぼ同じです。
ことに山の民は春に採った山の幸山菜と、秋のきのこを塩蔵しておき、この時期に塩出ししてふんだんに使います。
時代は変わり最近は、当地方でももうこのような料理をちゃんと作る家庭も少なくなってきました。
見た目も地味そのものの料理なので、尚のこと若い人たちには関心を持たれないようです。でも冬らしく滋養に満ち、地に足ついたこんな素晴らしい料理こそなくしたくないものと、私は大切に毎年せっせと楽しみに作っていますが、休業中でお振る舞い出来ないのがなんとも残念です!

我が家はたった2人分なのに、本当に鍋いっぱい作ってしまいます。
  

  〔我が家の材料〕
野菜・・・大根、人参、ゴボウ、長ネギ
山菜・・・ワラビ、ゼンマイ、蕗、ウド、アザミ、ハンゴンソウ
きのこ・・・サモタシ、花イグチ、エノキ
その他・・・サメ、油揚げ、厚揚げ、凍とうふ、こんにゃく
味付け・・・味噌、昆布茶、削り節だし

特に山菜をいっぱい使い、良いだしが取れるサメを入れるのも我が家流でしょうか。
同じ位の大きさに切った材料をだし汁で煮て、味噌をといて味がしみたら完成です。
煮物と味噌汁の中間位、もう色んな味が混ざり合って深々と優しく、得も言われぬ絶妙な味わいです!

何でも簡単に出来合いで済ましてしまいがちな昨今ですが、これは塩蔵の山菜の塩出しから始まり、ひと手間もふた手間もかけ丁寧に作ります。

      
 

 

銅を使って山菜の色だしするとは、これも先人の知恵ですね!見事に元の緑に戻ります。
銅鍋がない時は身近にある銅板やコイルを巻いたりしたもので使えます。

材料の殆どを自家製、自家採りで充分間に合わせられることがちょっと自慢、私もすっかり山の民になってしまいました。
今の時代、こういう料理こそ本当の贅沢と言えるのではないでしょうか。
味がよくしみこんだ翌日になるともっと美味しくなります!

お母さんであったなら夫や子供たちのために心こめて作るこんな料理は、栄養と愛情満載ですね。うちは2人だけなのが少々物足りないのですが、鍋いっぱい作ったのにあっという間に半分に、夫が美味しい美味しいと何杯もお変わりしてくれて、嬉しいことでした!
 
今年も恒例、滋養ある郷土食を食べられて、春まで元気いっぱいに過ごせそうです。

 
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