おゆきの日々

 秋田・八幡平の山懐で: 

折々の日誌  4月1日の朝


2017.4.1 

 朝起きて窓を開けたら、白い粉砂糖をかけたようにうっすらと雪をかぶった景色になっていた。

桜前線が日増しに北上しているが、今朝の我が家の桜の枝は、小さな蕾も真っ白に!
ねえ桜ちゃん、もう4月なのに、寒いねえ!

今年の春は昨年からすると少し遅れているのではないかな?
昨年の今頃は関西で桜を満喫していたのに、今年は関西でもまだそこまではいっていないようだ。
色んな年がある。毎年同じ頃を比較すると、その年によっての季節の進み具合の違いがよく判りおもしろい。


      看板後ろの枝は真っ白な八重桜   正面のモミジも真っ白に つつじの雪囲いもまだはずせない


 そして家の中では、やっとやっと待ちに待ったシクラメンが咲いてくれた。

まだまだ明るい色の少ない室内に、たった1本
でもこの花の姿は歓びを与えてくれる。

でももう少し多く花がついてくれたら、といつも
願っているのだけれど・・・

やっぱり小さ過ぎる鉢で根詰まりを起こしているのかもしれないな。

雪が融けたらいの一番に鉢を取り替えてあげよう!


 さていよいよ4月を迎へ、6ヶ月もの長かった冬もそろそろ終りに近づいた。
春休みは学生さんにとっては一番のんびり出来る季節の休みだと思うけれど、私はこの声を聞くと何だか急に忙しくなってくるような気がするし、せっつかれるような気分にもなってしまう。
雪がどんどん融け始め、気温もどんどん上がっていく。これまでのんびりしていた世の中が一斉にゴーッと動き出すかのようだ。
寒くてちぢこまっていたものが、温かくなって一瞬にして目覚め始めるのだ。
木々の花々なら一時にどっと咲いてくれるのは華やかで美しくて嬉しいけれど、やらなけらばならない問題や作業までが同時に次々出てこられると大変だ。

 我が家ではこれが季節のはっきりとした区切りとなる小舎開けが近づいてきた。
こうなると準備のためにあれもこれも、と全くいつものことなのに毎年よくもまあ、と同じ思いにかられてしまうが、実際に毎年色々と問題が出てくるものである。

 雪国では建物は冬の間に結構傷むし、樹木も雪囲いをしていてもその囲いを解くと、これも結構痛めつけられていることが多い。囲いからはみだした枝が途中で折れていることなんてしょっちゅうだ。
だから時期が来れば毎年どこかしら修理、修復と同じようなことを繰り返すことになる。

4/25日頃までに行う予定の2人の作業を書き出してみた
夫の作業 私の作業 
風呂場のスノコを作り替える 
 建物の裏の壁を一部張り直す
 事務所のドアーを作り替える
 全ての雪囲いをはずす 
 男子立ち便器の詰まりを直す
 雪融け後の外回り整理
 室内、玄関を冬から夏バージョンへ
 敷物を取り替える
 客室寝具の点検
 本棚を片付け整理、始末する
 余分になった食器を整理、始末する 
 レースカーテンを全て取り替える
 樹木の雪囲いをはずす
 男子立ち便器の詰まりを直す
 台所の整理
 室内、玄関を冬から夏バージョンへ
 敷物を取り替える
 館内点検

 今年度のバスの時刻表や、小舎のご利用案内書作り等々事務的なこと、ご質問やお便りへのお返事と
細々とした雑事もこの間にヒョイヒョイと入り込んでくる。
何やかやと言っても、こうして季節毎にやることがいっぱいあるということが暮らしであって、何もなかったらきっと淋しいに違いない。
遠い所からこんな山奥まできて下さったみなさんに、どうしたら気持ちよく滞在して頂けるか、その辺を考えながらの作業としていきたいと思っている。

 10分程前に1人で散歩に行ってきた夫が帰ってきた。と思っていたら外にはまたチラチラ、フワフワ
と白い物が舞い始めてきた。今年は本当に雪の降る日がいつまでも続きすぎる。

 そして今年も3日後の4月4日には私の28歳の誕生日がやってくる!ウワッ若すぎ!
今日は4月1日、嘘をつくにしても行き過ぎよ、って!  ごめんなさい。
うまくもってあと1年の命と宣告されてから生還、生まれ変わったその日から数えた新たな誕生日!
私の周囲の仲間の中には、癌の進行形の方が何人もいる。そんな方たちは私が元気な声で電話口に出るのをとても喜んでくださる。お互いにまだ元気でよかったね!と言い合い励みを交換し合っている。
今はただお互い元気な姿があるだけで幸せなのだと思っている。
春の先駆けとなる4月は、様々な思いにかられる月でもあるようだ。


                          
                                   
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