おゆきの日々

 秋田・八幡平の山懐で:

折々の日誌 降って~降って~また降って


2017.11.26 

 16日に東京へ出発の朝はすでに雪になっていた。そして帰宅の18日も雪になっていた。
それから殆ど連日のように
降って~降って~また降ってと、まるで炭坑節みたいな調子で雪が降り続いている。正確に言うと22日の1日だけは予報で晴れとなっていたので、その時とばかり盛岡まで買い物に出かけた。国道282を岩手県側に入った途端道路の雪はきれいさっぱり消えてしまう。
極端だけれど
いつもこんな感じで、秋田県と岩手県では山を境に天気がこんなにもガラリと変わってしまうのだ。

 それからまた今日まで、殆ど降り続いている雪は、ズンズン積もってすでに4~50㎝になってしまった。夫は毎日のように悦ちゃ号で除雪に追われるようになった。
こうして気が付けば当然のように、
例年通りに冬を迎える準備とその日々を身体は感知して動き出している。もう東京で過ごしたあの3日間の温かだった日の記憶も、楽しかった思い出として遥か彼方へ、簡単に気分を入れ替えられる便利な自分がありがたい。

ー冬の保存漬を仕込むー
さて保存用の漬物を仕込むシーズンがまたやってきた。
まずは照準を年末年始に合わせて準備を始める。そしてその前後に2人の冬用の大切な保存食としての分が入る。今年小舎で用意する主な漬物は、
菊芋のみそ漬
沢庵漬(当地では大根の糠漬と言う)
赤大根の甘酢漬(これまでは赤カブだったが、今年は自家採りの赤大根で)
白菜塩漬
で、昨日は菊芋のみそ漬と沢庵漬(11㎏)を仕込んだ。
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今年の我が家の沢庵漬
干し大根 市販品約11㎏・昨年は大根が不作だったけれど今年は豊富に出回っていてありがたかった。
糠 約3㎏
塩 大根の4%
きび砂糖 適当
赤唐辛子 5~6本
リンゴ、柿の皮、きり昆布

干し大根は2店で求めたので、干し具合が違っていた。
乾燥が強くよく曲るものを樽の下段に、ここには塩を1~2%ほど増やし、春からうまく持たせて夏まで食べられるようにする積もり。
上段は正月~春まで、先に主に真冬に食べる分。比較的近い内に食べるので塩は平均分で余り強くなく、大根も2種類比べれば乾燥の浅い方に。
市販の沢庵は完全に人工的な黄色の色付けをしているけれど、自家製は春頃になると何も色を入れていないのに、本当にきれいな黄色になってくる。その頃になると塩気も練れて丸くなり、この頃のを一番お出ししたいのだけれど、自然に任せると時期的にそううまくは出来ないのがちょっと残念でならない。

糠には優しい甘みの果物の皮や昆布のうま味も混ぜてあるので、自然の美味しさの沢庵が出来上がる。
これだけで2人の食事のお供としては贅沢な気分になれるというもの、だから寒い中でもこの仕込みの時期には毎回張り切ってしまう。

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今日は赤大根の甘酢漬を仕込み・・・これが酢が入るときれいな赤色になるから不思議!
  


更にまだ本格的な正月用ではなく、その前頃までに食べる分としての白菜漬の準備をした。大きな株をよく洗い六つ割にして水気を切っているところ。
正月用のものはあと1週間後位になったら漬け込む予定。




まずまず滞りなく越冬準備は進み、台所から解放されたら年内は青色申告の準備と、その合間に卓上手織機でマフラーでも織ろうと考えている。贈りたい人の顔を思い浮かべながら。
私にとって長い冬は冬で、これで結構楽しめるシーズンでもあるなあと思えるようになってきた。
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