おゆきの日々

 秋田・八幡平の山懐で:




折々の日誌】 怒涛のような4~5月


2019.5.26

 3月以降すっかり更新を滞らせてしまった。
気が付けば5月もあと少しで終わってしまうではないか。
それにしてもこの5月は本当に只々慌ただしく過ぎ去ってしまった気がする。
この春の雪解けはいつまでもぐずぐずと異常に遅かった。
外回りの片付けなども含め、春の開所の準備もなかなか思うように出来ず、何もかにもが開所の
時期に重なって天手古舞のありさまだった。

 そして4/27からいよいよ春の小舎明け開始。
長かった冬休みを終えた途端G・ウィークへ突入となる。心も体もまだシャンと営業体制にな
りきっていない内にである。
大型連休前半の4月末には寒さで震えあがり、雪まで降りだす始末。

  
やっと解けた所にまた雪が!          植えこんだばかりの春の花も震えあがって

 それでも5月に入ってからは天候も回復し、好天に恵まれた。
早過ぎた弘前や角館の桜も、途中寒さが続いたお陰でまだまだ楽しめる状態となった。
この辺のことを地元の私達よりも詳しく知り尽くしている仲間たちは、その他の場所でも秘密
のいい場所を沢山知っていてそれなりに充分楽しまれたようだった。

 昨年から5月の毎土曜日を山菜の日とし、その豊潤で素朴な旬の味を満喫して頂くことにした。
ゴールデンウィークが終わればすぐまた土曜日がやってくる。それからは毎日のように私の野山
歩きが始まった。
ちょっと深いところは必ず熊が危ないから、と郁男も一緒に行くことになる。放っておくと私
は勝手に一人でどこでも入って行ってしまうからどうも心配されてしまうようだ。
2~3年前こんなことがあった。

 昼少し前、「それじゃこの先の資材置き場の方に行ってきま~す」と私は彼に行き先を告げ
て家を出た。いつもは大体昼食を作るまでの小一時間前には戻ってくる。
それが1時間を過ぎても戻ってこない。心配になった彼は車を出し、告げておいた場所まで行っ
てみると私の姿が無い。車から降りて周囲を「オーイオーイ」と叫んでみたが反応がない。
ふと目の先の頭上を見たらナント、木の上に熊が!彼は慌てて車に戻り思い切りクラクション
をブーブー鳴らすと、熊は難なく木から降りてどこかへ去った。
彼は気になりながら家へ戻ってきた。
その時私は我が家の畑の横の方で他の山菜をとっていた。いつもの所へ行ってはみたけれど、
お目当ての物がなかったので来た道とは別の道をどんどん戻って来ていた。行き違いになって
いたようだ。
丁度畑の方へ戻っていた時、彼が車を出して上の方に向かったので何しに行くんだろ?位に思
っていた処だったのだけれど。以来どうも分が悪くなってしまった。

とにかく毎日の野山歩きのお陰で身体は調子が良い。
毎日野山を歩き回る楽しさは格別なものがある。恵まれたこの地にいるからこその贅沢時間
でもある。
そして採ってきた野山の幸をお出しして歓んで頂ける幸せ。旬の味を思い切り楽しんで頂ける
この山菜の日は、お陰様で仲間達からも人気を頂いている。
 
 連休が終わってから即、次週の土曜日からのため、雨さえ降らなければ毎日のように野山を
歩き回る日々が始まった。
採ってくれば下処理に時間もかかるので、殆んど一日中山菜漬けの日々が続いた。
そうして5/11,18,25の毎土曜、沢山の方においでいただき、遠路はるばるの方が多いのに、連
休から数えると5月に3回も通って下さった方も何人かおられ、本当にありがたいことだった。

そんな山菜漬けの日々の合間に保健所の更新、立ち入り検査、水質検査、観光庁からのアン
ケート依頼、新窓作り直し、ややこしい身内の問題の書類作り、発信、発送、歯科通い、と様
々な事柄が信じられない位一気に重なってしまった。

 こうして怒涛のような4~5月はあっという間に終わりに近づき、山々はいつの間にか雪景色
からモコモコとした新緑に包まれる季節に移り替わっていた。

この5月中に我が家の桜=山桜、八重桜が時を得て皆さんのおいでに丁度合わせてくれたかのよ
うに、それぞれ満開を迎えてくれたことが本当に嬉しかった。
次回から順にそんな5月の日々を記録していきたいと思う。

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