おゆきの日々

  今どきこれって贅沢かもしれない?そんな何気な~生活の日々、そして常識と非常識の逆転もあり?の日々

折々の日誌 >和ぼうき大好き


2016/2/16

最近和箒(わぼうき)が見直されて来ているようですね。テレビでも何度か取り上げられているのを見るようになりました。
和箒は電気掃除機の普及に伴いすっかり後方に追いやられてしまった感がありますが、そんな中でも私は和箒が大好きで、なかなか手放すことが出来ないできていました。

私は電気掃除機を全く使わない訳ではありませんが、つい使い易いので箒の方を使ってしまいます。逆に夫は何でも掃除機派。薪ストーブの周りが少し散らかった時など、私は小さな荒神箒(こうじんぼうき)でチャチャッと掃きとりますが、夫は掃除機。互いに散髪をし終わったあとの床に落ちた髪の毛の始末も、私は荒神箒で、夫は掃除機。

万事がこんな調子ですから、夫の主な仕事である客室や食堂の普段の掃除は彼のやり方に任せ、
掃除機でやってもらっています。
休業中の部屋の掃除は気になった方がやり出しますが、私の時は長い柄の箒でまとめ、ゴミは荒神箒で塵取りに取って捨てるか、外に掃き出す方がなんとなく気分にすっきり合います。
台所では夫も和箒を使っています。

〔日頃我が家で使っている和ぼうき↓〕

①手箒(座敷ぼうき)

② 小箒-1
(荒神ぼうき)

③長柄箒

④小箒-2

⑤手箒(座敷ぼうき)



一番重宝してよく使っているのは②と④の小箒です。気軽に小さなゴミ屑や細い隙間のゴミを取るのにとっても便利。柄が長目の④の小箒は、日に干した布団のたたき棒のような使い方もできますし、布団生地の表面のほこりを掃くこともできます。
台所では⑤の座敷箒、大分癖がついてしまっています。汚れたら小川の流れでふり洗いすればきれいになります。
③の長柄箒は食堂や私室の時によく使いますが、敷物の花茣蓙(はなござ)=畳表の上を掃く時のザーザーっと言う優しい音が何とも言えずに私は好きです。それに引き換え電気掃除機のあの音、うるさいし風情も何も感じられません。

一口に和箒といっても江戸箒、南部箒、鹿沼箒・・・と様々な種類があります。
用途によっても色々使い分けられ、昔からごく一般的な「ホウキモロコシ」、「棕櫚」(しゅろ)、「南部ホウキ草」など上で使う物と、下で使う「ホウキギ」、「竹シバ」他等々。
また素材や地域性の作り方でも違ってきますからまさにピンからキリまでで、高価な物はまさに芸術品の域です。

子供の頃家の近くの、秋葉原に近い方の通りに古い箒屋さんがありました。
こじんまりとした職人さんの店で、壁中所狭しと様々な箒が重なってぶら下がっていました。
滅多に壊れないのですが、たまたま壊れた時はそこへ直しに出しました。
私は職人さんの仕事ぶりを間近に見るのが好きな子供だったので、どこにでも親についていっていました。
材料に囲まれて一日中座って丁寧な作業をされていたのを、子供ながらに感心してその手の動きに見入っていました。
そこの箒は当時でも高かったように思いますが、それだけの仕事をされていたはずです。滅多に壊れる物ではないのでその値段でも我が家では「あそこの箒はいいものだ」と言って使っていました。
日本橋の他のお店は有名になっていますが、あの「箒屋さん」は今どうなっているでしょう?

我が家のものは昔からのごく一般的な「ホウキモロコシ」(もどき?かも)のもので、この辺ではそんなにいい物売っていませんから大した作りの物ではありません。腰が弱く穂先に癖がついてしまったり、たま~~に抜けてしまうこともあります。それでも結構な年数使っています。

電気掃除機は空気中にほこりを舞い上がらせることなく瞬時によく吸い取ってくれます。
それに対して箒は、優しく掃いてもほこりはそれなりに舞い上がってしまいますから、身体のためには掃除機の方がいいと言われるかもしれませんね。

でも最近ふと考えるようになったことがあります。
人は衛生のためと手洗いを励行させられますが、洗いすぎると人の手に本来ついているその人を守るための常在菌まで洗い流してしまい、抵抗力を弱めてしまうことがあります。
電気掃除機もあまり機械的にきっちりきれいにホコリを取り過ぎるのはどうなんでしょう?
人の動きにあった箒の掃除で、多少のほこりに囲まれている位でいた方が自然なのではないかしら?と科学的根拠は何もありませんが考えてしまいました。

現代はあらゆる分野で潔癖すぎになっているようで、このままいくと人の身体はどんどん弱まっていってしまいそうな気がします。
箒は電気を使わずどこでも誰でもすぐ使え、ぶら下げるだけなので収納もし易い。持ち手の竹棒を握っているのもいい気持ちですし、素材も天然物が殆どなので実にエコな道具です。

夫には今時、ホウキなんてはかどらないし、と笑われることもありますが、世間ではこのエコなる道具の素晴らしさに郷愁と実益の面からも人気が出始めてきたそうで、(一部に根強い人気もあったようですが)ここにきて我が意を得たり、という思いをしています。

電気掃除機が全て駄目ということではないので、時と場合によっては使い分けも必要かなと感じてはいます。

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