おゆきの日々


 自然に沿った生きかたで、老いを楽しく健やかに





折々の日誌 > いつもと違う6月?


2015/06/17

 このところはっきりしない天候が続いています。
降りそうで降らず、晴れたり曇ったり、今日も朝の内はうすい晴れ間、昼食後急に雷が鳴り出し空が暗くなりました。
あゝ来るな、と外に干してあったお茶用のヨモギの葉を取り込むと間もなく、やっぱりザーっと一雨きました。
すぐ止んでしまいましたが、畑には恵みの一雨となったと思われる降り方でした。

昨日はズッキーニやチマサンチュ等の苗を、黒ビニールポットから畝に定植したり、春菊やミズナの種を蒔いたりしたのでこの一雨は助かりました。
というのも、もうとっくに梅雨入りしてもいい時期は過ぎているのに、一向にその気配がないままなのです。
九州、関東、東北も太平洋側など大雨で被害が出ていると言うのに、日本海側はどうしてしまったのでしょう?
やはり降る時期に降ってくれないと、その後が返って心配になってしまいます。
夏が大雨になるんじゃないかとか、降り出したら今度は止まないんじゃないかとか。
最近は例年通り、という言葉が使えないことが多くなってきたように思います。

この6月も雨は例年通りではないし、そう言えば今までだと5月25日頃から「カッコウ」が鳴き始め、その後は2週間位すると上の方、大沼の方へ いってしまうことが殆んどでしたが、今年は6月の半ばを過ぎてもまだ我が家の畑周りでいつまでも鳴いています。

畑作業の合間、ウグイスやカッコウその他、名も知らない沢山の鳥の鳴き声に包まれているのは本当に気持ちよいものです。
気持ちいいのは嬉しいけれど、ふと、これはいつもの6月とは違うんじゃない?と少し気になりだしました。
大沼の方へなかなか行かないということは、上の方が例年より寒く、気に入るような暖かさにならないっていうことでしょうか?
花は何だか咲き急いでいるようだし、色々気になりだしたら次から次へと気になるものです。

願いは夏は夏らしく爽やかな暑さで、畑の作物も元気に育ってくれること、そんな夏はお客様にもきっと暑いけれどいい夏だ!と思って貰えるのではな いでしょうか。
そんな夏が訪れてくれますように。


折々 の日誌 >  テーブル配置換え


2015/06/12

 6/8は東海、関東地方で梅雨入りしたようで、当地でも時間の問題でしょうか。
.....と言ってる時に、今日は朝からシトシト梅雨のような降り方になってきましたが、こんな日はたまらなく寒いのです。と言う訳で今日は外の 作業はお休みです。

先日食堂のテーブルの模様替えをしました。
この時期はお客様も少ないので、テーブルをタテに2台並べていても場所をとるだけなので1つにまとめてみたのです。
向かい合わせにピタッとつけて、大きな四角のテーブルをのんびり囲んでいただく形にしました。
まっすぐ置いても能がないので、ちょっとばかり斜めに配置してみたらウン、なかなかいい感じになりました。

               



折々 の日誌 >無手勝流料理


2015/06/09

♪今日は2人で食べる時の料理の話です。

私の作る物は殆んどレシピなどありませんから、いつもあの「幻の味」と言われています。
その時々の思いつき、その時ある物で頭の中で素早く掛け合わせしています。
調味料も味見しながらこんなかな?と想像しながらの作り方。
煮物や炒め物の残り汁も捨てずにとっておき有効活用します。
調味料の節約ですし、美味しいだしが出ているので一石二鳥になります。

昨日(月)は夫が毎週練習で出かける日。
この日は自分の好きなことで出かけるのだから、といつも夕食は夫が残りご飯を利用してチャーハンを作ってくれるのですが、この日は生憎残りご飯が ありませんでした。
せっかくの炊き立てご飯ならと私が作ることに。
何つくろう?と思った頭にチラリと「ハヤシライス」が浮かび、そうしよう!と早速開始です。

〔材料〕
カットトマト缶1、玉ねぎ1ヶ、人参少々、セロリ1本、椎茸2枚、えのき1ヮ、シラス干し少々、
1㎝角切りの薩摩揚げ1枚、煮干のだし汁、コンソメ1ヶ、醤油、油、塩、酒
これからして変な材料でしょう?とっても和風です。

炒めて煮込んでいる内に、カレールーの残りがホンのわずか冷蔵庫に残っていたのをふと、思い出しました。
そうだ、あれを入れてみよう!ということでハヤシライスならぬ「ハヤシカ レー」の完成!
え~、考えられない!って言われそうですが、美味しくて夫にも受けました!
付け合せの漬物は、山菜のミズのしょうが醤油漬け、サラダは、ワサビ菜と庭のピンクの牡 丹の花びらのフレンチソース和えでした。
牡丹の花びらはシャキシャキとした歯ざわりが美味しいですよ。

今日の昼食は「焼きそば」ならぬ「焼き糸こん」でした。
出来るだけ小麦絶ちをしよう、と思ってからそれに変わる色々な物を試している内、麺の代わりに糸こんを使ってみたのですが、これがかなりいけるこ とを発見しました。
今では2人のお気に入りメニュウ、ホンとに食べ易く美味!。
ただし味付けはいつものように毎度変わります。
汁気を多めに山菜や野菜をたっぷり、が我が家流のコツといったところでしょうか。
こんな時も肉ではなく、シラス干しやジャコのだしに油揚げやチクワ、薩摩揚げなどを使い和風の味付けです。
私たちは白滝より少し太めの糸こんの方が、この料理には向い ているように思いますが。
最近ではうどんもどき風の「こんにゃく麺」なる新商品が市販されていますが、あれは腰がなくて食感もいまいちのように思います。やはりこんにゃく そのものの糸こんが合います。
騙されたと思ってどうぞ1度お試しあれ!



折々 の日誌  >  苗の交換


2015/06/06

 梅雨入り前の今頃、10日~2週間が1年で最も爽やかで過ごし易い時期ではないでしょうか?
日はすっかり伸びて長くなり、朝も早くから明るくなります。
自然に外作業もはかどり、その分心地よい疲れも出て、寝る時間も早まります。
そして当然に朝の目覚めも早くなり、冬場とは真反対の生活時間になってしまいます。
私たちは今まるで絵に描いたような、まさにお日様と共にある生活という毎日を過ごしています。

昨日は隣の奥さんと苗の交換会になりました。
(隣といっても1k先、小舎の建物や畑の土地を借りている元ここに住んでいらした地主さんで、彼らの畑や納屋はそのままおいていかれているので、 季節になると家族の方達が作業をしにチョコチョコ来られます。)
彼女が南瓜の苗を持ってきてくれた時、私は花壇の周囲の草取り中でした。
目の前には本当に美しい紫紺のオダマキが沢山咲いていました。






 

(片桐君から貰った種を蒔いたのが3年目にやっと開花しました)
それを見た彼女はきれいだな、とうらやましそう。自分の所の物はいつの間にか消えて無くなってしまったとのこと。
そこで良かったら持っていって、と2株程あげて結局苗の交換会になってしまい、ついでにこの地に住む大先輩の彼女に、色々教えをこうた次第です。

山菜の採り方や保存法など、もうとっくに知っていて長いこと当たり前のようにやってきていたのですが、なんとなんと、まだ初めてきくことばかり沢 山あって驚き、感謝の至りでした。
一番聞きたかったのは蕗のとり方、蕗を採る時期になるといつも疑問に思っていたこと、それは蕗のどれを採ればシャキっとして美味しいのが採れるか ということ。
生え方が親と子、孫という関係で茎が伸びているようです。
2本で生えている場合、外側の茎が親とすると、それに抱かれた格好の方が子です。
3本で生えている場合は孫に相当する物は真ん中にある物です。
親は見た目は大きくしっかりしているのが多く、つい刈り取りたくなりますが、これは食べると歯ざわりがヌカヌカという感じでシャキッとした歯ざわ りがありません。
それを塩漬け保存してもとろけ按配になってしまうのです。
いつも立派だな、と思うものを採って食べたり漬けていたりしたのですが、どうも美味しいのとそうでないのがあるのはどうして?どんな関係なのだろ う?と長い間の疑問だったのです。
親は採らない、それを今回はっきりと教えて貰えて本当に嬉しくなりました。
このホンのちょっとしたことは、どんな山菜紹介の本を見ても未だかつて見たことがなく、秘中の秘の情報だったかもしれません。

ここは静かな谷間ですが、彼らがいない時は更に静かで、この時期は自然界の音だけが返って大きく耳に入ってきます。
1人で農作業をしている耳に川の水音、そして「ホーホケキョ」、時折「オーワオー」と青鳩の声、そしてたまに「カッコウ!」、また「ピーピッピ」 と可愛い名も知らない鳥の鳴き声も。
そんな中突然春ゼミの爽やかな羽音が、切れ間なく谷間中に響き亘っていたのに気づかされます。今日は小舎の裏手にあるミント畑の隣に南瓜の苗を植 えました。
美味しく育ちますように。



折々の日誌 > 旬の食材


2015/06/01

 山菜・野草、食べられる山の幸があふれんばかりに揃っていた、いわゆる一般的な山菜シーズンはとうとう終わりになりました。
今のこの地方の代表的な山菜と言えば、竹の子(根曲がり竹orチシマザサ)、蕗、ミズくらいでしょうか?
勿論うまく探せばまだワラビやウド、ウルイなども容易に採れる物もあります。
我が家の周りでは、今頃の野ミツバやセリが太いのに柔らかで美味しくなっています。
蕗も中身が充実して美味しくなってきました。これもちょっと油断してしまうと虫が入ってしまうので注意していないとなりません。
長期保存するには今頃がピークでしょうか?
ミズは秋の終り頃まで長く食べられる優れものですが、やはりそれなりの食べ頃があります。
ミズの場合、それと相性のいい山椒の実が青く大粒に育ってくると、丁度ピッタリの食べ頃になります。面白いものだなといつも感心です。
庭の山椒の実がそろそろ大きくなってきた処です。

♪さて昨夜の2人の夕食は
・蕗と厚揚、昆布の煮付け
・セリと油揚の辛子味噌和え
・ミズのおひたし
・シオデ、イケマ、ボンナの玉子炒め
・味噌汁=野ミツバ、豆腐、油揚、椎茸(味噌は昨年仕込分)
・漬物=沢庵(糠漬け大根、昨年秋に仕込んだ物)
・玄米ご飯

殆ど山菜、野草と発酵食品ばかり、今時の若い人達からみたら全くボリュームのない物ばかりと思われるかもしれませんね。
でもこの旬の物が当たり前ですが今一番美味しいんですね。
玄米ご飯もよく噛んでいるとすぐちょっとのおかずでもおなかがいっぱいになってしまいます。
身の回りで採れるこんな旬の物を食べている時が、身体も芯から歓んでくれるようです。

蕗は今シーズン初物だったので食べながら夫に
「蕗の煮付け、ど~お?」って聞くと
夫「ウン、蕗の味がする」
私「セリも美味しいわね!」
夫「ウン、セリの味がするなあ」 な~に、それって感想なの!
でも改めて考えたら、現在は季節はずれに採る物が多く味も薄かったり判らなかったり、本来の味をしっかり保っている食材の方がいかに少ないことか と気付きました。
蕗は蕗の味がして、セリはセリの味がする、これって、ウ~ン名感想かもね!?


折々の日誌  >  毎日が山菜三昧


2015/05/21

 山はすっかり緑の濃淡に覆いつくされてしまいました。
緑の中、ナナカマドやガマズミ他の真っ白な花が思わずハッ!とさせられる程鮮やかに目に飛び込んできます。
季節季節に映える花って、ちゃんと用意されているものなんですね。
 今年の私の畑仕事は、活動開始がどうした訳か遅れています。
多少時期がずれたとしても、この季節に我が家の畑ではまだ野菜らしい野菜は普段でも採れていないのですが。
その間雪の深い地方では、自然のありがたい配剤により路地物野菜が採れるようになるまで山菜が豊かに育ってくれます。
そのお陰で私たちは困ることなく食生活を楽しんでいられます。

今度の(土)に恒例の山菜パーティーを催します。
宿を始めた翌年辺りから始めたので、そろそろ40回目に近くなります。
その準備のため、このところずっと野山を歩き回っています。
それでなくても畑に野菜のない今頃の山菜は、我が家にとっても貴重な食料ですから自然に身が入ります。
それプラス、毎日歩き回る事がこの歳の身体には実にいい運動になってくれるので、楽しみながらの野山歩きです。でも足元は危なっかしいばかりで、 フラフラとしています。
自分でも信じられない程、この1、2年で足腰が急激に弱ってきてしまいあれ、こんな筈ではなかったのに?の繰り返し、それでも好きな事だけにのろ のろ、ゆっくりと歩きながら楽しんでいます。

今年は花と共に山菜の出方も本当に早くて驚く程、次々にドンドン出てきて、盛りをとうに過ぎてしまった物も数多くあります。
ところが自然はうまくそれなりにバランスをとってくれていて、なくなれば、今度はいつもならまだ早い物をちゃんと用意してくれるので大したものだ と脱帽です!


 
今採れている物、ボンナ、アイコ、ミズ、アザミ、ウド、セリ、ミツバ、ウルイ、ハンゴンソウ、ワラビ、アマドコロ、ゴマナ、、書ききれません。
ゼンマイは盛りは過ぎましたが、場所によっては思わぬ所でまだ見つけることもあります。
ウドも同様で、成長した物でも先の方はまだ柔らかくて充分に美味しい物が見つけられます。

山菜は現代の都会人にとってはご馳走ですから、毎日食べられて贅沢、と言われそうですね。
最近はこの地方でも、山菜は余り食べない、という人も増えて勿体ない!と思いますが、店では何でも揃っていますからそれも可能な時代です。
対して私達は、山菜こそありがたいこの季節の食べ物と考えている方ですし財布も助かるし、で山菜さまさまです。
毎日の事なので昔通りの食べ方だけでは能がありませんから、色々な工夫も心がけています。

♪先日は鰯のトマトソース煮を作りました。
ここへ本来はセロリを入れればいいのですが、生憎ありません。
そこで同じセリ科だからと、沢山採ってきてあったセリを使ってみましたが、これが正解!
鰯の生臭さを消し、爽やかな野性の旨みがうまく合って大変おいしくいただく事ができました。
アマドコロやシオデは、野生のアスパラガスと言っても過言ではないくらい洒落た味です。

山菜ときくと、苦味やアクが強い物ばかりに思われがちですが、人が育てた野菜よりも優しい味の物が沢山あります。
更に豊かな香りや歯ざわり、この毎日が山菜三昧の生活から抜け出せそうにありません。

ただ3・11以来、放射能の問題は頭をよぎります。
国からの正しい発表はないままですが、ネットなどによれば日毎に汚染度が増してきている事は確かなようで、もっと危険な状態だ、と言う人もいるく らいです。
いつまで自然の恩恵を受けられるのかは判りませんが、可能な限り自然と共にありたいと願うばかりです。


折々の日誌  >  時が来たりて花咲き、花散る


2015/05/06

 大型連休、終わってしまいましたね!
突入前は「さあ、やるぞ!」と腕まくりして気合を入れて(大げさ!)お客様をお迎えしたのですが、終わってしまえばあっという間の早いこと!でし た。
皆さんはどんな過ごし方をされましたか?

今年の大型連休、北東北は2週間以上も信じられないほど好天に恵まれ、みなさんはどこへ行っても「桜」「菜の花」と満開の花々を堪能されて来られ たようです。
こんな好天気続きは今まで全くなかったことです。
天気が悪かったり、花が連休に到底間に合わなかったりすると、せっかく楽しみに来られたのに、と気の毒でこちらが悪いことをしたような気分になっ て申し訳なくなってしまいます。
だから今年は本当に嬉しい春でした。

4月後半になって突然温かな日が続き、連日夏日に近いような気温、花々は何もかもが一気に開花し始めました。
前日まで小さなつぼみだった我が家の桜は、4/29朝、気がつくと一晩ですべて咲いていて、まるで魔法を見るような感じでした。まだ老木の風格は その桜木にはありません。
ですから開いたとは言え、花間には結構隙間があってちょっと寂しいね、と2人で話していた位でした。
それが開花が進むにつれビッシリと隙間が埋まっていき、なかなか貫禄ある桜満開の姿になっていきました。
青空に堂々と枝を広げ咲き誇る姿は、よく育ってくれたなあ、と心豊かな気分になりました。







5/2頃には花のピークを迎え、翌日風もないのに突然ヒラヒラと散り始め「エッ、風もないのに?」、とちょっとキツネにつままれたような気分で眺 めていました。

それまで冬越しして丸裸だった木々が、知らぬ間に淡い緑~しっかりした緑へと包まれ始めていました。そんな柔らかな緑の中を花びらは空中に舞いな がら、ゆっくりと散っていきました。

「あゝこの桜も今年はこれで終わりか~」と、出発されるお客様を他のお客様と共にお見送りしながら行く春を楽しみ惜しみました。

参考までに〔今年の小舎からの観光ヒット場所〕
①手這坂(てはいざか)
②アスピーテライン雪の回廊
③岩木山北麓の菜の花畑
④玉川ー角館
⑤弘前周辺
※角館、弘前の桜は連休前にピークを過ぎてしまっていました。
※花は例年より1週間~10日以上は早いようです。
※小舎の看板後ろの八重桜はすでに昨日から咲き始めてしまいました。
約2週間後の山菜パーティーまで、名残りでも花をつけていて欲しいところです。


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