おゆきの日々

  秋田・八幡平の山懐で:

折々の日誌 紅葉三昧の日々ー1


2017.10.20

 紅葉は日毎に山を下りてきて、今、小舎の周辺が最も美しくなってきている。
毎朝寒いけれど窓を開けるのも楽しみで、このところ紅葉三昧の日々を過ごしている私たちである。

小舎の窓から↓






「後生掛温泉~大沼温泉」トレッキング
 先日1年ぶりに訪ねてくれた峰子さんと2人で、本当に久しぶりに
「後生掛温泉~大沼温泉」を歩き、紅葉を楽しんできた。
その日、夫は地元の道の駅で開催されていたイベントにバンド出演だったので、珍しく峰子さんと2人だけの山歩きとなった。(山歩きとはちょっと大袈裟だけれど・・・)

 彼女とは
40年程前の秋の終わり、その年の営業を終え小舎が休みに入ってからすぐ行った五島列島福江島のYHで知り会い、毎日美しい三井楽の浜を散歩したり、貝を拾ったりして一緒に遊んだ。
そこで
意気投合して以来ずっと小舎にも来続けてくれ、その間たくさんの仲間をも紹介してくれた。
うまが合うと言うか喋っていて少しも疲れない、勝手に言わせていただけるならもうお客様と宿主という枠を超えた
仲良しな仲間となっている。 
彼女は全く年をとらずいつまでも若々しく天然面白い人、今回は旦那さんを置いての気軽な一人旅。

 後生掛周辺の紅葉のピークは過ぎていたけれど、泥火山周遊コースは蒸気が上がって温かいせいか、そこの部分の紅葉だけ他より少し遅れるお陰で当日はピッタリと素晴らしい彩りを見ることが出来た。





 泥火山周遊コースを巡った後アスピーテラインから
スキー場の方を回りながら、大沼までブラブラ30分程かけて歩いて下った。
このコースはまだスキーシーズンには程遠く、車も通らず静かでのんびりとお喋りをしながら歩けるのが嬉しい。
大沼周辺の紅葉ピークもすでに過ぎていたものの、落ち着いて深みがました彩もまた素晴らしかった。

 大沼からは人ごみのバス停駐車場を避け、静まり返ったキャンプ場へ入り、管理棟の横から大沼周遊コースの木道の途中へ出た。
バス停の前から歩き始める
木道の景色が一般的だけれど、この日はちょっと変った角度から木道に入ったので視界もいつもとは変り、また新鮮な大沼めぐりを楽しむことが出来た。



年々少なくなっていく観光客で淋しい限りだけれど、さすがに日曜日の晴天とあって紅葉を求める人達で平日よりはわずかに賑わっていたのでホッとした。やっぱり観光業に携わる者として、シーズンにはそれなりに込み合って欲しいと思うのが人情だ。

 程よい疲れの後、最近新しくなった大沼の食堂で昼食をとり、正面のビジターセンターで時間を過ごしてから、その裏のミニ泥火山を見学した。
訪れる度に泥火山の場所や規模が移動、変化しているので、休むことない大地の営みに圧倒される。
そして
ビジターセンターがYHだった昔、煮えたぎったこの泥火山の一角で足を取られ大火傷をし、地元の病院に長く入院する羽目になった1人の仲間がいたことを思い出したりしていた。昔々のはなし。
この辺はYHを手伝っていた頃、山菜を採ったりきのこを採ったりと
さんざん歩き回り知り尽くしていると思う私の案内で、普段歩くコースと違って楽しかった、と言われてちょと嬉しかったり。
共通の思い出が沢山ある長い付き合いの旅仲間とは、話題は尽きることがない。
年齢を超えていい繋がりを持てるのがつくずくありがたいと思う。
お客様と一緒に出歩く機会は滅多にない私たちなので、この紅葉三昧の
1日は大切な時間となった。

 今回の足は、秋北バスの頂上行き直通が無くなってしまってから走ることになった、十和田タクシーを利用した。
前日5時までに場所と時間を予約して志張温泉バス停で待っていれば乗せて貰え、帰りも後生掛や大沼など希望の場所と何本かの内の時間を予約しておけばそこまで来て貰える。
今回初めて利用してみたけれど、
1人でもOKなので、そんな時は専用車みたいになる。
当日の帰りは大沼から私たちの他に十和田湖休屋まで行かれる男性が1人乗ってこられた。
志張バス停までは私たちとずっとお喋りを楽しんだけれど、私たち2人が下りてから後、彼はずっと運転手さんと2人だけの紅葉を愛でながらの長い道中になったはず。
経営的には大丈夫かな?と少々心配してしまうけれど、今後も多いに利用されて続いて欲しいものだ。


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