おゆきの日々

  今どきこれって贅沢かもしれない?そんな何気な~い生活の日々そして常識と非常識の逆転もあり?の日々

折々の日誌 桜花散り山笑う


 2014.5.14

 里の田んぼにいよいよ水が入りました。さざ波が立ちその水面が光っています。
庭の桜が、昨日今日の風に桜吹雪となって舞っています。
それに対して八重桜のかたかったつぼみが膨らみ始めてきました。時はまるで駆け足で走っているようです。
里も山も数知れない柔らかな緑に覆いつくされてきました。その中に桜、梅、桃と同時に様々なピンクが重なり合って咲いています。
レンギョウ、山吹の黄色が、ライラックのうす紫が、雪柳、ナナカマドの白が加わり、その様子はあまりにもきれいで嬉しくて、お腹の底から笑いがこみ上げてしまいます。
今頃のこんな光景を山里の人々は昔から「山笑う」と表現してきたようです。
う~んピッタリ!うまいなぁと感心してしまいます。


〔白神山麓 桃源郷〕
 さて先日の日曜日、山笑うという季節に「桃源郷」と呼ばれている所に行ってきました。
江戸時代の紀行家・菅井真澄の足跡が残る場所です。
ゆっくりと坂を下っていったその先に小さな村の入り口がありました。
今、その小さな村は一旦廃村になったあと最近他所から青年が移住して、数件の廃屋の中の一軒を手直ししながら住み始めたようです。わらぶき屋根の家と田んぼ、畑を取り巻く自然は穏やかで、清らかな水の川もすぐ横に流れていました。
それらを囲むように桃や梅、桜の花が今を盛りと咲き誇っていました。
それぞれがほどほどの大きさで、こじんまりとまとまったその空間は、まるでおとぎ話の中の景色のようでした。
   
 村入り口                    案内



 










 
 


  私がその存在を知ったのは、昨年の秋田県の広報からで、頁の写真が素晴らしかったので、来年には是非行ってみたいとその頁をとっておいたのです。
それがこのG・ウィークに常連のYさんが、いい所に行って来たよ、と帰ってこられ、話を聞くとどうも私の思っていた所と同じように感じられましたが、やはりそうでした。
彼はアニメのサザエさんの冒頭に映るバック写真を見ていて一度行って見たい、と思っていたそうです。実に良かったが、桃の花にはまだ早く、本当の桃源郷になるにはちょっと早かったと残念そうでしたが。

 そこで私達は連休から1週間後の先日、時は今、とばかりに行ってきたという訳で、こんなに良い天気は滅多に無いと言う位の恵まれた一日となりました。
ただそんなに人も出ていないだろうと、たかをくくってうっかり日曜日に行ってしまったのが誤算でした。皆さん情報通なんですね、カメラマンもいっぱいでした。
かの青年は野良仕事をされていた様子でしたが、こんなに人が押しかけたら仕事にもならないのではないか、と少し申し分けない気もしました。
行政的には観光に一役買って貰いたいという様子も見えたので、何とも複雑な気がしたのですが。

 常連のYさん曰く 「今はまだ、無人になって朽ちかけた藁葺き民家があるだけですが、月日が経つにつれて、観光客を呼べるようなスポットに変わっていくのだと思います。
ただ、世界遺産になった五箇山集落のような不自然な雰囲気にだけはしてほしくない・・・というのが唯一の願いです。」と、まさしく同じ気持ちですね。

 このあとまだ時間があったので地図を見たら、意外に近かったのでついでに十二湖まで足を伸ばしてしまいました。思いがけず、五能線に沿った海も見られ、神秘的な青沼まで見ることができ、本当にいい一日となりました。



 

12湖 青沼

 ついその数日前には岩木山へ出かけたばかりなのに、また出かけてしまいました。
ちょっと後ろめたい気にもなったのですが、長い冬に耐えぬいてきたのだから、この時期だけは楽しませて貰ってもいいかな、と自分を納得させたりして。
これから一気に仕事に精出します!



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