癌から復活物語 >その2 2軒目の病院
2〔2件目の病院〕早速2件目となる隣の市の病院へ行き診断を受けました。
医師に自覚症状を説明すると、「それはいつ頃からですか?今日まで放っておいたのですか?」と聞かれ「実は・・・」と地元の病院で一度診てもらったことを話しました。勿論不信感を抱かせるようなその医師の態度はお話しできませんでしたが。
すると「病院を転々とするような方はお受けできませんねェ、その医師にも失礼でしょう、もう一度よくお考えになってください」と断られてしまったのです。
私は地元の医師とは全く異なる印象のその医師に、初対面から好感を持ち、この方ならおまかせ出来そうだ、と感じていたのでこれには参りました。
帰宅後夫とよく話し合い、時間をおかずに「よく考えた結果ですが、やはりどうしても先生に診ていただきたいと思う気持ちが強く、どうかお願いできませんでしょうか?」と電話をさせていただきました。
すると医師の態度が変わり「そこまで言っていただくのなら判りました。そうなったら責任をもって診させていただきますから」と嬉しいお返事をいただくことが出来ました。
その後の検査は手早く進み、出来ればすぐ入院が必要であるとの状態を知らされましたが、地元ならまだ検査の結果をのんびり待たされている筈なのに、とあまりのこの違いにも驚きました。
当時病院を変えるということは良いこととはみなされず、疑問や不安を感じても最初に診て貰ったところで受診を続けるのがやや一般的でもありました。
そんな中での病院替でしたが、自分の身は自分で守らなければ、との思いで結果的にそうしてよかったと感じました。
そうして即入院となったところですが、2~3日待って貰いました。
というのは、私が留守の間のお客様用料理の作り方を、急いで夫に覚えて貰わなければなりません。連泊の予約の方がいらしたので幾種類かは必要なので猛特訓です。
幸い夫は喫茶店のマスターをしていたこともあり、多少の料理の心得はあったので、何とかそれに無事応えてくれ安心して入院することができました。
入院後、手術までの間様々な検査で数日が過ぎ、手術日を決める段階になりましたが、急ぎたいところ手術の空き予定日は4月半ば過ぎまでズッとふさがっており、4月4日のみしか空いていないということでした。
4、4は死が重なると連想され、病人としては出来るならその日は避けたいと思われるのでしょうか?
どうします?と聞かれ、「あ~4(よ)い4(よ)い、4と4が合わさり、し、あ、わ、せ(幸せ)じゃないの!」と私は、迷うことなくその日にお願いしました。
始めの検査結果では子宮か卵巣の癌だと思われるが、開腹して細胞を診てみないとはっきりしたことは言えない、とのことでした。
このようにしていよいよ手術が始まりましたが、当日のこの科の手術予定者は大病院であるにも係わらず、なんと私がたった一人のみだったのです。
30年近く前の地方ではまだまだ病院で4の重なりは不吉だから、とそんな思いの人達が多かったようで、お陰で丁寧な治療を受けられ物事も捉え方一つだなと思いました。
〔宣告を受ける〕につづく
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