おゆきの日々

 今どきこれって贅沢かもしれない?そんな何気な~い生活の日々、 そして常識と非常識の逆転もあり?の日々

昔の八幡平・YH > 八幡平雑感ー1


2011/06/21 Tue 00:42

・その8 廃線の松尾鉱山鉄道
今日から北東北もいよいよ梅雨入り、しばらくは雨空が続きそう。
昨日は最後の大快晴になりそうということで、入梅直前のドライヴを楽しもう!と即話が決まりました。

一昨日はお客様をお見送りした後わらび採りに牧場まで行き、竹の子採りの場所の下見にも行って来ました。この処毎日の山菜採りや畑仕事にもちょっと疲れ、たまには気分転換も欲しかったところ、畑も気になりますが、ドライヴ大好きな私はこんな時の決断はとても早いのです。

高速を使わず盛岡まで行くには、頂上経由で行った方が約30分は早くなりますし、何といっても道中の景色が抜群のコースです!
9時出発、アスピーテラインで八幡平頂上を越え盛岡へ、帰路は樹海ラインを利用して帰宅の予定、頂上をグルっと一周するこのコースは視界の変化も楽しめてお客様にもお薦めコースです。

最初に展望の開ける大深沢展望所、そして雄大な岩手山と真正面に対峙する八幡平頂上、その両方とも車はホンの数台しかなく余りの静けさに驚きました。
かつては駐車場から車があふれんばかりの状態だったこともあったのに。
すれ違う車の数も至って少ない。やはり震災の影響でしょうか?東北はどこも本当に大変なことになっています。

この閉塞感はもしかしたら、今はもう東北だけのことではなくなっているようにも感じます。
全てはどこかでみんな繋がっているのですから・・・と、でもまあ気を取り直して進みました。

岩手山の雄姿を眺めながらの道中には、6月も半ばを過ぎてもまだあちこちにかなりの雪が残っていました。今年の雪解けはかなり遅く、この分だと八幡沼の脇では万年雪となるかもしれないと想像しました。

素晴らしい頂上の展望を楽しみながら岩手県側に下り、八幡平YH前を通り過ぎ松尾鉱山跡を少し過ぎた辺りに、もう何回も通っている場所なのに古い電気機関車が1台展示されている所があったのに初めて気がつきました。
思わず車を止めて近づくと、何と敷地内にはかつての松尾鉱山鉄道の資料館があったのです。

ずっ~と以前から気になっていたことがここで思いがけずも解決!ということになり何だかやけにすっきりしました。というのは、昔の八幡平の登山は東京方面からだと
盛岡 (花輪線乗り換え)ー大更(駅前から松尾鉱山鉄道の電車に乗り換え)ー屋敷台終点(バスに乗り換え)ー東八幡平終点(YH前、スキー場リフト乗り場)ーリフトにて大黒森ーここからいよいよ徒歩で頂上を目指すという具合で、結構乗継が多く大変でした。

50年弱前に鉱山の廃業と共に電車はなくなり、現在その軌道跡の一部は初夏には道の両側にツツジ群落が続く整備された素晴らしい空間に生まれ変わり、私達の好きなコースになっています。
しかし昔はどう通ってどこまで来ていたのかはっきりと思い出せず、その周辺を通る度にいつも気になっていたのですが、昨日、一瞬の内に解けて本当にスッキリとしました!

残念ながら資料館は(月)で休館でしたが、かつてのコースなども詳しく記されているガラス張りの中に掲示板があり、ゆっくりと眺めることが出来ました。
こういうのがお好きな方にはお薦めです。

屋敷台の終点に着くと鉱山で働く人達と一緒にドッと大勢の登山客がはじき出されたものです。
今度は「東八幡平行き」のバスを待つ登山客だけがそこに残るのですが、それでも多くの若者達でいっぱいでした。
妹と一緒に超満員のYHに泊まり、翌日頂上を目指し登ったはるか遠い若き日の姿を思い出しました。

ここに懐かし~い、姉妹が乙女の頃の白黒写真を一枚!


まだ石畳の歩道も展望所もなかった頃の頂上、八幡沼をバックに。
頂上への石畳、階段もなく道は泥だらけでした。

資料館のある場所はかつての小学校跡のようです。
真っ赤になって流れる川、硫黄で赤茶けたむき出しの岩肌、幾棟も無数に建ち並ぶ鉱山住宅、負の物を多く抱えながらも活気に満ちて賑わっていた鉱山町の様子が懐かしく蘇ります。
労働の臭いと観光の若やぎが入り混じる電車を下り、そんな町を通り過ぎて私達は、汗をかきながら八幡平に登っていきました。

日本も私達もみな生き生きと若くて元気でした。現在はアスピーテラインや樹海ラインが出来、頂上まではあっという間。
でも正直言うとこの年齢になるとこの道もまたありがたく思ってしまいます。
お陰で久し振りに楽しいドライヴの一日となりました。



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