おゆきの日々

 秋田・八幡平の山懐で: 

折々の日誌 「カンボク」の赤い実


2017.9.30

 写真の赤い実は「カンボク」
家の裏にはお隣の畑、そのへりにある木に毎年真っ赤な実を枝が折れる位たわわにつける。我が家の庭にあるのも同じ。毎年今頃になるとその赤い実でいっぱいになる枝に今年は全く、なんにも実がつかない! カンボクに並ぶ「ナナカマド」の実も同様に全くついていない。そしてその隣にある「ガマズミ」にもやはり一つも実がついていない、こんな年は初めてのことである!
お隣の敷地のカンボクもほんの数本だけに実がついていた。
そこから2枝位頂戴して季節の活け花を楽しませて貰った。



 さて、今年の秋は駆け足でやってきた感がある。
9月も今日が最後、明日からはいよいよ秋10月、紅葉の最盛期を迎えようとしている。
9月中ごろではもう寒くて炬燵を出してしまったほど、村の田んぼは黄金色に輝き、鹿角のリンゴは赤い玉の花の様に緑の木々いっぱいに熟している。
野菊も9月に入って間もなくから咲き始めているし、八重桜やモミジも同様に早々と枝先の葉が色変わりし始めた。
今小舎の窓から外を見ると、正面のモミジは黄色や朱色に、ブナも黄色味を帯びてきたなと感じる。
下草の草紅葉も
それぞれの趣があって美しく、本当にあっという間の見事な季節の変わり身である。

 「カンボク」ナナカマドやガマズミより少し大粒の朱色で、その実は透通るような透明感を持つ美しさである。我が家の私寝室のすぐ後ろに横幅3mほどに枝を大きく広げ、毎年こぼれんばかりの実をつけてくれていたのに・・・。葉っぱは青々と健在だ。
「ガマズミ」はカンボクの朱色にもう少し赤を加えた不透明の赤色、それぞれ美しい木の実である。

そんな木々に今年は何が起こったというのだろう?
どうしてこう何もかも付かなかったのだろう?
これが何年置きかに起こる自然界の現象なのだろうか?
国道沿いの街路樹のナナカマドは例年通りなので、地形によっての違いもありそうだけれど。

 昨年の秋は暖かい日が続きそれに少々驚いている感があったけれど、今年の秋はその正反対、毎年何か必ず例年通りにはいかない事が起きている。
全く実がつかなかった木があったかと思えば、いつもは大してつかない
山椒の実が、今年は驚くほど沢山ついてその赤い色が緑の葉の中に映えている。
大きい目で見れば
こんなことの繰り返しがきっと自然界なのかも知れない。特別に困ったことが起きない限り余計な心配はしない方が良さそうだ。

 今年は9月末になって急に、ある日突然に、といった具合で「カメムシ」が現れ始めた。最初の頃に出るのは大型で、後半になると小型の種類のものになる。これから長い付き合いが始まる少々厄介者だ。
カメ虫の存在はしようがないとして、間もなく迎える絢爛豪華な八幡平の錦の彩りを、存分に楽しもうと思っている。
そして今日は又余りの寒さでお客様のためにもと、とうとう灯油のストーブを点けた。

おまけ


今年は少々早かったけれど、また菊芋の花が咲いてくれた。
畑に生えていた巨大な「オオケタデ」を背を低くして一緒に活けてみた。
 

 
                              






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